筋骨格モデル Muskejo
Musculoskeletal Model Muskejo
"世界初" 筋骨格・関節モデル「受託解析」
Muskejo
Muskejo(Musculo-skeletal-joint;筋-骨格-関節)は、モーションキャプチャシステムとフォースプレートの組み合わせることで、関節主角度、関節モーメント、筋力などの運動学・動力学計算が可能であり、さらに、関節の副運動(内外旋、内外反、並進など)、関節接触メカニクス(接触圧力、接触面積、軟組織応力など)、靭帯力などの関節・軟組織レベルのバイオメカニクス解析も可能です。
通常の筋骨格モデルは、骨を剛体とし、関節を機械軸とする剛体リンク系で表現し、身体レベルのバイオメカニクス解析ができますが、関節組織レベルのバイオメカニクス解析ができないです。Muskejoは、生体内の筋の活動と関節組織の変形とそれと伴う関節運動の生理学的な相互作用(独自技術:コンカレント解析)を考慮した関節組織レベルのバイオメカニクス解析ができる世界初の筋骨格モデル(筋・骨格・関節モデルとも称する)です。
私たちはMuskejoを用いて筋骨格、関節解析を実行して結果出力を納入する受託解析サービスを行っています。
特長
筋、骨格、靭帯、関節軟組織を表現する詳細モデル
筋骨格モデルMuskejoは、日本人を対象にしたCTとMRIスキャンに基づく画像データを使用しています。Muskejoは下肢全部の骨格セグメントが含まれ、下肢の筋や膝関節周りの靭帯が表現されます。また、膝関節の軟骨や半月板の幾何学、材料特性、組織間の接触挙動を考慮しています。Muskejoは、筋骨格レベルから関節レベルまでの詳細なモデルが搭載されています。
筋骨格モデルの作成・変更GUI
筋骨格モデルMuskejoには、有限要素解析フレームワークで構築し、関節の自由度、可動域、拘束、筋や靭帯の付着位置、筋や靭帯パラメーター、筋のラッピングなどを容易に作成・変更が行えるGUIが用意されています。
筋骨格レベルから関節軟組織レベルまでの力学計算
筋骨格モデルMuskejoに、運動計測データを入力することで、膝関節の屈伸角度や内外旋、内外反、前後並進、内外側並進などの副次運動、関節モーメント、筋力、靭帯力、関節接触圧力、接触面積、軟組織の応力などの身体レベルから軟組織レベルまでのバイオメカニクスを解析することができます。また、解析結果を可視化し、定量化することもできます。
モデル解析の流れ
STEP1
動作計測
光学式モーションキャプチャとフォースプレートを用いて、身体セグメントの動き(マーカー位置)と床反力のデータを取得します。
STEP2
モデル解析
取得したデータを用いて、筋骨格モデルMuskejoで様々な解析を行います。膝関節の屈伸角度や内外旋、内外反、前後並進、内外側並進などの副次運動、関節モーメント、筋力、靭帯力、関節接触圧力、接触面積、軟組織の応力などの結果が簡単に計算できます。
STEP3
結果出力
筋骨格モデルMuskejoで解析した結果はソフトウェア画面で確認でき、またtxt、excelで出力が可能です。
受託解析ご利用の流れ
私たちは、お客様に代わってMuskejoを用いて、筋・骨格・関節解析を実行して結果出力を納入する受託解析サービスを行っています。
お客様に計測いただいたマーカー位置と床反力データを用いて受託解析を行っています、また、人間運動データの受託計測からMuskejoによる受託解析までの一貫したサービスもご提供しています。
お客様がお問い合わせフォームを使って解析内容と解析目的を記入していただきます。初回のお打合せでお客様のご要望の解析内容、解析目的、具体的な解析条件、と出力項目などを理解し、当社で解析条件書、解析計画書、と金額見積もりを提出します。次に、ご発注後は、人間の運動データによる解析を行い、結果を納品します。納品時に報告会を行います。また、結果報告書のご提供、や専門家から解説コメントやディスカッション付きの報告書の納品を選択可能です。
解析例
筋骨格モデルMuskejoに基づいて、歩行シミュレーションを行い、歩行における筋レベル(筋力)から、関節組織レベル(関節主・副次運動、関節接触圧力、接触面積、軟骨などの軟組織の応力)を計算することができます。高精度の患者別の膝関節の診断・評価などに貢献することができます。
筋骨格モデルMuskejoに基づいて、電気刺激療法などのリハビリにおいて膝関節の負担軽減を定量的に評価することができます。よって、関節痛の予防やリハビリ療法の指導・開発に貢献することができます。
筋骨格モデルMuskejoに基づいて、膝のバイオメカニクスに半月板の各部位の亀裂が与える影響を調査することができます。よって予防法の開発や外科手術のナビゲーションなどに貢献することができます。
筋骨格モデルMuskejoに基づいて、関節装具を装着した関節動作のシミュレーションによって再現し、関節運動や軟組織の力学量の変化などを調査することで、装具の機能評価を行う。
筋シナジーとは、脊髄と脳のニューロンが筋群を同時に制御する協調構造である。筋シナジーを調査することで、関節運動を形成する神経構造を理解することができる。筋骨格モデルMuskejoに基づいた筋シナジー解析を筋電データによる筋シナジー解析の代替案として、計測が難しい深層筋を含む筋電から筋シナジー解析を実施困難な問題を解決できる。
筋骨格モデルMuskejoに基づいて、跳びやランニングなどのスポーツ動作のシミュレーションによって、身体運動、関節運動、や軟組織の力学量の変化などを調査することできます。
選手の運動フォームを科学的に分析し、競技成績を向上させたい。また、半月板亀裂や靭帯損傷などのケガの予防、再発防止に取り込みたい方に向けたサービスをご提供しています。
筋骨格モデルMuskejoに基づき、前十字靭帯断裂膝の構築が可能です。また、筋骨格シミュレーションにより、前十字靭帯の断裂に伴う膝関節の運動や軟部組織の力学的変化を調査することができます。これにより、前十字靭帯の手術後の評価や手術ナビゲーションなどに貢献できるツールを提供しています。
適用分野・用途
人間動作解析、運動器リハビリ、関節外科手術ナビゲーション、人工関節評価、靭帯再建術評価、半月板亀裂評価、装具療法、スポーツパフォーマンス、身体バイオメカニクス、運動神経科学、人と機械の相互作用、解剖学の教育支援、老年学、人間工学など、産業、学術的な研究、教育と幅広く活用できます。
導入業績
2023.10〜
東都リハビリテーション学院理学療法学科
2023.10〜
グンゼメディカル株式会社
2023.09〜
成蹊大学理工学部
2022.04〜
電気通信大学情報理工学研究科
2021.10〜
埼玉県立大学理学療法学科
2020.04〜2023.09
星城大学リハビリテーション学部
2020.10〜2022.03
株式会社ブリヂストン
2020.10〜
東京都立大学システムデザイン研究科
Muskejoについての文献
王森彤,長谷和徳,舩戸徹郎,患者別の膝関節の接触・変形を考慮した筋骨格系モデルによる歩行分析,臨床バイオメカニクス,44,163-169,2023
Sentong Wang, Kazunori Hase, Tetsuro Funato, Computational prediction of muscle synergy using a finite element framework for a musculoskeletal model on lower limb, Frontiers in Bioengineering and Biotechnology, 11:1130219, 2023
Sentong Wang, Kazunori Hase, Shunsuke Kita, Shinya Ogaya, Biomechanical effects of medial meniscus radial tears on the knee joint during gait: A concurrent finite element musculoskeletal framework investigation, Frontiers in Bioengineering and Biotechnology, 10:957435, 2022
Sentong Wang, Kazunori Hase, Susumu Ota, A computationally efficient lower limb finite element musculoskeletal framework directly driven solely by inertial measurement unit sensors, Journal of Biomechanical Engineering, 144(5), 051011, 2022
Sentong Wang, Kazunori Hase, Clinical biomechanical application for knee using concurrent framework of knee joint finite element analysis and lower limb musculoskeletal dynamics, 9th World Congress of Biomechanics, Taipei, Taiwan, July 2022
Sentong Wang, Kazunori Hase, Susumu Ota, Development of a lower limb finite element musculoskeletal gait simulation framework driven solely by inertial measurement unit sensors, Biomechanics, 1(3), 293-306, 2021